着いた日の朝は-16℃と地元の人が言う、泊まってみれば、やはり極寒な-12℃の朝。テントの中隣に寝る犬は寒そう。
地面が凍って締まっているから丸太にしたカラマツを集めるにはいい時期。だから寒い中、2泊3日でも川上村に来た。
着いたら水道管が蛇口のところで割れていた......
森の中にある水場は別系統だから、そこへ久々のバケツとポリタンクの出動 (井戸が無い頃に活躍)トイレもバケツの水が頼りだけどバケツの水もすぐ凍るから割りながら使う。久しぶりの感じだな不便なこの感じ。着いた日はこの一件で終了。翌日、工務店の人に泣きついて修理してもらった。
そして翌朝。
カラマツの林の間伐を始めて何回目だろ?5週目?まぁとにかく、林の区画を2つに分けて傾斜の下方部を先行して伐った。伐るのは手入れのいいチェーンソウがあれば一人でサクサク出来るけど、伐った丸太の集積となると労力の掛かり具合が段違い。自分一人で森の中を抱えて運べる長さに伐ってから運ぶ。先の方は長く根元は短く。人力で運んだ丸太は集めて積んでも断面が不揃い。そんなデコボコ具合が人力集積のアカシ。
毎度言うように同じ作業をズーッと続けるとその筋肉が崩壊するのでタマに枯れ枝拾って集めたりを挟んで作業が続く、このいい加減且つテキトーな調子がシロートの山仕事を長く続けるコツ。
林の中に出来たカラマツの影のボーダー模様が太陽の動きに合わせて角度が変わる。キレイだなと顔を上げて林を見ると前回までは無かったカラマツの幹にくっきりと猫にしてはデカい爪研ぎの跡を発見...その隣の幹にも.....爪痕。
熊の爪研ぎ跡だ...それもまだ時間が経って無い。熊とは言え、さすがネコ目(モク)だけあって爪研ぎもネコっぽいとは笑っていても、心の中ではこの時期はもう冬眠の時期じゃあねーのと怖いもんだから悪態をつくけど、このあたりはどちらかと言うと熊など野生動物の縄張りの中。お邪魔しているのはこちらなのですまないけど注意してないとアブナイ。熊が近くに来たなら紀州犬の宮(goo)が職務を遂行して追い払ってくれる事を祈って。
冬至を過ぎたこの時期は5時ころまで作業が出来るので便利だけど単純作業でこれ以上事件もなく書き置く事もなく、お盆のような黄色い月を見ながら帰京の途につく。
(小林)