明け方、カミさんがもぞもぞとテントから出て行った。デッキの戸板を開けるのに苦戦しているのが音でわかる。戸板は夜中降った雪が積もって開かなくなっていたらしい、戸板が開くときゃ〜とかわぁ〜とか奇声が聞こえる。
そんなに積もっているんだなと寝たふりも雪の興味に負けて暖かい空気を溜め込んだ天国の様な寝袋を出る。
戸板開けると広がる無彩色な白世界。
焚き火台は静かに積もった雪で高級カマンベールチーズのような形になっている、ブラジルの美術館にも似てるか。昨日の無茶なペースで登ったツケが回って下半身の筋肉はガチガチになっている。雪かきを始めたらそれら昨日フル出場の筋肉がブーイングの嵐、イテテテテェ〜。
雪かきしている間もドンドン雪は降り続き、このままじゃ車もスタックして動かないんじゃと思えるような降り方。どうしても今日中に東京に帰らないと明日は病院で検査の日、そんな心配をしながら雪かき終了。ゴハン食べて道具のメンテナンスして荷作りして井戸の水抜きして帰路につく。ゴンゴン降る雪の中村道に降りるまでノートラックの林道&農道を走る途中、スタックしやーしないかとヒヤヒヤしながらなんとか雪国ゾーンを通過。
体は昨日のハイキングでガタガタ。
でも、なんだか得したような気持ちで家に着いた。
(小林)