到着翌日の朝。ドームで寝ていると夜明け前、やたらと寒い。毛布を寝袋に乗せてもまだ寒い、冬か。
そして村の人が訪ねてきて一言。
今朝、寒かったねぇ。
2℃まで下がってレタスの葉も凍ったらしいと。
6月の頭に2℃って。さすが、東京近郊で極寒を味わえる川上村だけあるだから日が昇ってもまだ寒い。でも作業には好都合、発汗の度合いがまるで違うからずぶ濡れになったような状態にならずに済んだ。
去年のこの時期は山にあまり来る事が出来なかったのでこの春の景色は格別な感じがする。イチヤクベニハナ草の群生が赤い宝石のような花を咲かせていてキレイ過ぎだ、去年より勢力圏が拡大している。林床イッパイに広がるんだ、ベニハナソウ達。
目の前に広がる景色は、この10年の成果。金銭に置き換える事と無縁の自分たちだけの価値自分達の知らない膨大な過去を飲み込んでいる土地の土が僕らの死んで居なくなった後の未来にも花を咲かせる。
いい土地になってきた。
(小林)
追記:念願の敷地から農道へのアクセスできる道の開通が望める展開になりそう。