ごめんなさ〜いねぇ
アーたの書き置いてくれた番号が見えずらくてぇ何回も違う番号にかけて遅くなっちゃってねぇ〜。浅草の観音裏にある骨董屋の大奥さんから電話が来た。
都庁で登録証をもらったので、これでやっと薄曇りが浮いてる刀身を研ぎに出せる。なにせ、登録証がないと研ぎにも出せない仕組み。旨くディフェンスが効いてる。どうせ、研ぎに出すなら買った所に出すのがイイと昔父親がこの刀を買った骨董屋へ持って行ったのが半年前。
研ぎ上がりの知らせを待っていた。
待ってはいたけど、楽しみにしていたわけじゃない。研ぎ上がって手元に来たら、その日からずーっと月/数回の手入れ、例のポンポンポンとヤルあれ、あれが所持してる間中、続く。一度曇らせたり錆びさせてしまうと今回のように大枚はたいて研ぎに出すハメになる、研げばキレイになっていいじゃないというとそうでもない。研げば研ぐ程、刀身は痩せて行く手入れよく研ぎに出す事なければオリジナルの姿を保てる、だから手入れは必須なのだと教わった。
だから楽しみに待っていられる心境になれなかった。そんな訳で骨董屋から出来上がりの電話が来るのが遅くても催促もしなかった。自分が書き残した番号が読み取れなかったからと大奥さんの説明を聞きながら、早く上がって来るなとどっかで思っていたのと自分の乱筆がハモっていたとわかる。
こうして、日本刀は家にやってきた
そう、目の前にアル
いままで収まっていた鞘にはタケミツ(竹製ではなく木製)を入れて研ぎ上がった刀身はシロサヤと呼ぶものに収まっている。外出着きて出掛けて風呂屋から帰って来たら外出着は小脇に抱えて浴衣着て戻ってきた、そんな感じだ。
家に持って帰ってリビングで取り出してみる。
カミさんは恐ろしがって寄ってこない、曲がりなりにもオシャレな暮しを目指して実父たちの和風趣味とは違った仕上がりの暮しを標榜して来たのに........そんな自分たちの部屋と刀はまったくマッチしてないわ.......全然。
困ったな、仕舞い込んでれば早く錆びちゃいそうだし出しておく事はインテリア上、困難だし。夫婦喧嘩の際、簡単に手の届く所はとても大きなリクスを背負う事になるので、ベットの横にでもと取りあえず置くが寝室ともなるとリビングより更に居心地悪いというか寝室とは一番遠い...どうしよう?
おーっと、もう上がって来てから2週間経ってるからやりますかねトホホな感じでポンポンポン.....と。サムライっぽくポンポンポン...は一生出来ん。恥ずかしぃ。
(小林)