隣のカラマツの間伐を始めて2週目。1泊で間伐の為に川上村に来た。
なんでこんなに寒いのにと、積極性に欠ける、今週のカミさんにやや同情しながらも、間伐に掛けるダンナの方の想いは強い。
園芸、植樹など担当のカミさんは冬になってしまうと此処に来てもヤル事が余り無いらしい.....
反対に土木、伐採担当のこちらは冬場にも仕事が多いのでこの時期夫婦の思いはすれ違う。
しかし、今週は工務店の人と雨漏り修理の事を話し合わなきゃならんので、雪の残る山に来た。
着いた日は夕方なので作業は翌朝から前回と同じ劣勢木を切り倒す。
何本か倒して、水のんで休憩しているとき、積み上げた丸太に腰掛けて、目の前のカラマツの前にG.Iジョーほどの背の高さの"森の人"がいるのに気がついた
森の人だけに格好は概ねスナフキン的なコーディネートをしている。こちらと目が合うけど笑いかけたり、話しかけたりしてくるものと息を呑んで待っているとそんな事は待っていてもしてこない.....
こっちが見ているのを判っていて、こちらの視界の範疇で行ったり来たりウロウロしている様に見えたけど、暫く観察してると、さっきまで伐るべきか残すべきかが判断がつかなかったカラマツの横に立って、その幹をコッチ見ながら叩いている。
そうか、ひょっとしてどれを伐ればいいのかを教えてくれたのか?見上げて見ると優劣の判断がつかなかった樹もよく見ると右のじゃなくて、左のを伐ればいいと判る。試しに伐ってみるかと、チェーンソウのエンジンを掛けると"森の人"は姿が見えなくなっている、何処に行ったんだろう........
劣勢木ばかりじゃなく、日当りの向きとかも考慮にいれないとなぁと再び迷っていると、さっき伐ったカラマツの切り株の上にしゃがんでコッチを見ている"森の人"。
こちらに要領を教えたら、もう帰り支度をしているスナフキン風の格好しているくせに、やたらセッカチ。膝の上で広げたバンダナに道具みたいなものを並べて拭いてから、丁寧に畳んで小脇に抱えて、切り株の向こう側に降りたら居なくなっていた.....
"えっ、もうお仕舞いって事?"
さっきまで"森の人"が座っていた切り株に一冊の本が置いてある、忘れ物? 届けようにも、もう居ないし、貰っとけと独り言。
手元のとても小さい本の題名は"シロウトでも出来る間伐" ...............???
"森の人"が置いて行く本としては実用的なセレクトだけど、まぁいいや。これで、プロ並みの腕前に努力なくして成れる。
シメシメとその小さな本を開いてみると........
くそぅ、森の野郎が置いて行った本、肝心の本文が小さすぎて読めやしねぇ と落ちがつく。
誰か間伐の要領、教えてくんないかなぁ。
(小林)